2012年02月03日

社説でダメ出し

今日が環境政策課が設定した、知事あての意見書締め切り日。
ということで(?)2日の社説を紹介します。辺野古アセス評価書に「ダメ出し」しています。

「琉球新報」
2月2日 社説 辺野古アセス 歴史の評価に耐えられない

 沖縄防衛局が名護市辺野古への米軍普天間代替基地建設に向け、県に提出した環境影響評価(アセスメント)評価書を審議する県環境影響評価審査会が終了した。
 2月上旬に予定される答申では、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備、大規模埋め立てによる動植物や住民生活への影響を指摘し「自然環境の保全は不可能」として、現行計画の見直しを求めることを確認した。
 審査会が評価書の科学性、信頼性を否定するのも当然だ。恣意(しい)的解釈と矛盾に満ちた7千ページにも及ぶ、ずさんな公文書との批判は免れまい。
 宮城邦治会長(沖縄国際大学教授)が審査会として現行計画による辺野古移設は認められないとの認識を重ねて表明した。
 多くの矛盾や疑問を抱えた評価書を基に、辺野古移設計画が進められれば、取り返しのつかない自然破壊、環境破壊が発生するのは明らかだ。
 評価書は「辺野古移設ありき」で科学的根拠を欠く記述が並んでいる。大規模な埋め立てがもたらす潮流変化など自然環境への影響評価は十分示されず、ジュゴン生息調査の不備も指摘された。
 オスプレイ配備や騒音悪化に対して、住民意見を示す機会も奪ってしまっている。高温の排ガスの影響予測などもない。3回の審査会では、委員や住民から「ずさん」「恣意的」「影響を過小評価している」などと批判が噴出した。
 最終的に委員から「評価書は間違っている」「環境保全ができない」などと酷評される評価書とは一体何なのか。歴史の批判に耐えられる評価書とは到底思えない。
 「史上最悪」と専門家らの厳しい意見が相次ぐ、アセスの名に値しない代物を環境省は黙って見過ごすのか。環境省の存在意義、この国のアセスのレベルさえも疑われる事態だ。
 今後行われる知事意見の取りまとめは、審査会で出された各委員の見解、住民意見を十分に反映させるものにしてほしい。
 仲井真弘多知事には「辺野古移設を実現させる」ためだけの目的で作成された評価書の欺瞞(ぎまん)性、不当性を指摘し、国の不誠実さを強く批判するよう求めたい。
将来に禍根を残さないため「辺野古移設は非現実的だ」と政府に粘り強く主張していくべきだ。


(赤字強調は引用者によるもの、「激しく同意」した部分です。)



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